明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

麒麟がくる【感想】第5回 伊平次を探せ

十兵衛くん2度目の長期出張の巻。
サブタイトルが「探せ」となってる割に、本当に探したのは国友村のところだけでした。ちょっと物事が都合よく運びすぎる気もしたけど、街中を彷徨うなどして経験値を貯める過程を出しても、冗長になるだけかな。

  • 十兵衛から鉄砲のレクチャーを受ける道三。とても楽しそう。この人、刺激的で目新しいことが好きなんだろう。加えて、打てば響くような十兵衛と相性が良いのかもしれない。でも自分の息子にも、たまにはこのくらいの笑顔を見せたれや、と思ったり。
  • 駒ちゃん、恋愛感情タダ漏れ。菊丸にも牧母上にもバレバレなんでしょうね。光秀には側室がいなかった史実をドラマ用に改変するのはいくら何でも無茶だし、このあたり、変に安っぽくならないよう物語を進めることができるんだろうか、と思っていたら、twitterで「駒=御ツマキ」説を発見した。気が付いた方、すごい! これはあり、な気がしてきた。
  • 色々調べて、鉄砲鍛冶の伊平次を探しに2度目の京行き決定。今度は殿にぬかりなく交渉して、全額旅費を出してもらえてよかった。十兵衛くんの世渡りレベルが1上がりました。
  • 京に着いて都合よく、運よく、本能寺の門前で公方さまのお出ましに出くわす。幕府組のキラキラ感がまぶしい。このときの一触触発の相手の細川藤孝は玉(ガラシャ)のお舅さんなのだ、とあとで知った。藤孝=幽斎なのね。最終回のその後の話になるんでしょうが、つい妄想が走って哀しい気分に。
  • そして運よく、顔見知りだった三渕さまが松永さまと会う場へ連れて行ってくれることに。三渕VS松永の会話は、どれが本気でどれがフェイクなのか……。こういう腹の探り合いシーンは好きだ。
  • 松永さま、伊平次の居場所、知ってるんだ。それもド派手な遊郭
  • 遊郭に入り浸る伊平次は、ただのクズ男ってわけじゃなかった。権力より自分の本心に従う、けっこう良いヤツ。昔の命の恩人の十兵衛くんの頼みは、気持ちよく受けてくれてるし。

 

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公方さまの出番は少なかったけど、とても印象的でした。ここを逃したら使い所はないかも、と思い右下にキラキラブラシを使ってしまいました。
このお方で、名刀をいくつも畳にぶっ刺して、斬っては捨て斬っては捨て……のシーンを見たい。松永さま大爆発と同じくらい見たい。

 

 

 

iPad修行中

去年iPad airを買いました。同人誌を作る予定もなければ、どこまで気合い入れてお絵描きできるかもわからなかったので、Proは贅沢だろうとairにしました。

お絵描きアプリは、スッキリ画面デザインの、アイビスペイントとProcreateを入れてます。中高生御用達のアイビスペイント、プロも納得のProcreate、というイメージがありましたが、ぶっちゃけ大差ありませんでした。
背景入れたりしてきちんと作品として描こうとすると、それぞれのアプリの得意不得意が分かるのかも。

インターフェイスは、アイビスペイントの方がずっと親切設計だと思います。設定を変更するのも、デフォルトのブラシをちょっといじって好みに合わせるのも、1週間もすればほとんど迷わずにできた。そして、選択中のブラシの太さと濃度の数値、ブラシパターンがいつでも画面上で確認できる。レイヤーやブラシのブレンドモードを変えるのに手数が少なくて済む。

Procreateはスッキリしていてかっこいいし、慣れれば便利なのはわかるけど、なかなか必要な物がある場所が覚えられないんだな。記憶力が足らんのよ……悲しい……。

だがしかし、Procreateにはカラープロファイルを指定できるという、圧倒的アドバンテージがあります。同人誌の表紙をタブレットだけで作ろうとするなら、Procreateですよね。有料無料で配布されてるブラシもいっぱいあるし。

 

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これはProcreateで塗りました。

 

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こっちはアイビスペイント。

線画はどちらもアイビスペイント。Procreateにはしっくりくる鉛筆ブラシがなくて、ならばと設定を触ってみたが却ってカオス状態になり、ブラシを配布しているサイトも探したけど思い通りのものは見つからず……で、アイビスペイントの線画を書き出して使いました。(どこかにシャーペンの書き味を再現しているProcreateのブラシはないものか。)
ネタ元は「十二国記」で、泰麒の小さいバージョンと大きいバージョンです。

練習を兼ねて、大河ドラマ麒麟がくる」の感想にラクガキ程度ですが、練習のつもりで絵を付けてます。さて、年末まで挫折せず完走できるかな、できるといいな。できたら何か世界が変わる気がする。

麒麟がくる【感想】第4回 尾張潜入指令

東庵先生が道三との交渉場面から厄介な人ってことがわかり、菊丸の正体がうっすら見えてきました。曲者キャラがいっぱい出てくるのはうれしいです。

  • これまでに相当危ない橋渡ってきてるよね、東庵先生。大した胆力だ。キャストビジュアルが発表されたときから、普通に良い人な医者わけないだろうとは思ってたけど。
  • さらに織田信秀とも腹の探り合い。てきとーに本当のことを混ぜつつ……の、ぎりぎりのやりとりが燃えました。
  • そして十兵衛&菊丸のコンビはかわいい。
  • さらに竹千代さまが超絶かわいかった。
  • 菊丸の竹千代についてのコメントが、やっぱりただの百姓じゃない感を漂わせている。お母さんから「助けてくれたお侍にお礼をしてこい」っていわれたんじゃなくて、お頭から「いいツテができたから、美濃国の様子を見てこい」って命じられたんじゃないの?
  • 織田の者に追われてピンチのときに、タイミングよく石つぶてが降ってくるなんて、菊丸がただの百姓じゃないからだよね?
  • 本能寺の名も、もう出てきた。 

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 遠い未来に麒麟を連れてくる人に、十兵衛くんはもう出会ってしまいました。徳川を名乗る頃の竹千代さまは、この出会いを覚えているのだろうか。

麒麟がくる【感想】第3回 美濃の国

斎藤さんちがイヤすぎる。明智さんのお宅がほのぼのとしているので、余計にしんどいです。正室の影が薄いのは、体調がすぐれないからでしょうか。

  • 51回も十兵衛くんが帰蝶さまにすごろくで負けた話。最初は年下のいとこに手加減してあげたのが、だんだん帰蝶さまが強くなってしまい、本気でやっても勝てなくなった……って感じで想像してみました。
  • ブラック道三はかっこいいけど、人望がなくて戦以外では人を動かすことができないらしい。何か言っても国衆は乗ってこないそうで。そりゃ「国衆だっていろいろ感じるところはあるんだよ」と思う井戸の底の民のワシ。
  • 土岐頼芸も道三に負けず劣らずめんくさそうな人だ。頼芸より扱いやすそうな人だから頼純を傀儡に仕立てたんでしょう。しかし、操り人形が都合よくずっと操り人形でいてくれるわけじゃなかった。「操り人形に毒は盛りませぬ」発言は、いかにもダークヒーローっぽいけど、道三の限界も見えたような。
  • 斎藤さんの家の中が安泰じゃないから、嫡男・高政が頼芸に惑わされるんだよな。高政の母上の深芳野がもっと政治的で野心的な女性だったら、息子に見せる態度も違ってくるのだろうが、あえて目の前のことしか考えないように刹那的に生きる人かも、と思った。
  • 十兵衛くんと高政が緑の中を馬で進む風景がきれいでした。高政はここまで父上からアホな息子扱いされてた感じでしたが、全然アホの子じゃない。父上よりずっと物を見る力があって、いい守護代になりそう。頼芸の言葉に乗せられてしまうのは若さと家庭環境のせいであって、しかたないところでしょう。
  • だが、ばりばりと不穏なフラグ立てすぎ! 

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今回は深芳野がインパクトありました。母としてはどうかと思うキャラですが、実際のところ、この人には政略結婚のコマや人質より、ずっと低い価値しかないわけで「悲しき側室」というキャッチコピーが辛い。

 

麒麟がくる 第2回 道三の罠

2回目でこんな手の込んだ戦シーンがあるとは。このクオリティ(というか費用のかけ方)で最終回までいけるのか、下世話なことが心配になります。

  • 光秀、おつかいをやり遂げて地元に戻ってきて、しかしおうちに帰り着く前に戦が始まってしまうのね。出張から帰ったその日に、定時退勤できず徹夜残業か……。
  • 道三から旅の費用、半金返せと言われ、さらに大将首二つでちゃらにしてやってもいいとか、すでに上司に苦労する暗示が漂っております。
  • 今回の市街戦、いきなり落とし穴があったりして、「真田丸」の上田城の戦い その1と真田昌幸が思い出されます。
  • 昌幸は策士だけど、わからないことは「わからん!」とか、身内にはけっこう正直に言っちゃうし、適度にお茶目でかわいげがあった。道三はとことんえげつない。嫡男にも家臣にもなんにも言わない。成り上がり者の余裕のなさをふと感じた。
  • 「侍大将、侍大将」と連呼しながら戦場を駆け回る十兵衛くんに、ちょっと笑ったが、借金のカタに首二つとは、どこかの誰かの家族の命をお金に変えるということ。
  • 籠城とみせかけて打って出るのは、道三の罠としては前座でした。本当の罠は娘婿の土岐頼純を毒殺する方。諱呼び捨て(「様」をおまけのようにくっつけたけど)の蝮の恫喝。尋常ではない。頼純はこの先どうなるか、ある程度、察したんじゃないかな。何かあるかもしれないと思いながら、でも道三にこれ以上侮られるのは我慢ならんと、出されたお茶を感情に任せて一気飲み、ってな風に感じました。

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もっくんが歌って踊ってたころを記憶している世代としては、時の流れを思わずにはいられませんでした。すごい俳優さんになったなぁ。

そして、ラノベではなくジュブナイル少女小説が青春だった世代なので、麒麟といえば「十二国記」であります。第2回を見て、この大河に十二国システムを当てはめると光秀自身が麒麟であるような気がしてきました。外の世界を見て麒麟の本性に目覚め、王気を求めて諸国をめぐり、主を変え、民のため主のためと思い定めて汚れ仕事をこなすうち、血の穢れにあてられて道を失ってしまう、みたいな感じ。そして王を見つけられず亡くなるという、十二国システムの麒麟としてはありえない不幸なパターンになってしまいますが。

麒麟がくる 第1回 光秀、西へ

ひさしぶりに感想書きたくなりました。

戦闘シーンからはじまって、主人公がはじめて外の世界と直に接して、タイトル回収と勢いのある展開でした。

「おんな城主直虎」や「平清盛」のように子供時代がストーリー上、重要なら子役の話が長くても良い。けど、この光秀は現時点では、利発で剣の腕もある、でも特別なものは何もない普通の田舎の若様だから、子供時代をドラマにする意味はあまりない。主人公より、世相や風俗の方が印象深い第1回でした。

  • 色々言われてる色の問題だけど、衣装の鮮やかな色はありだと思う。京の都が荒れ果てるほど狂った時代に合ってる。けど4Kと地上波で色域が違うために変になってるのは、できれば調整してほしい。田畑の緑が不自然なのは、やっぱりよろしくないです。あと、光秀が夕飯食べながら母上と話しているときの背景に映っている夜の庭が、はめ込んだCGみたいなのも気になった。庭だけが階調が潰れたように見えた。赤や橙、紫より緑〜青の方が色域の差が大きいので、こんな映像になってしまうのだろうか。室内や建物はそんなに変な感じはしない。
  • その衣装ですが、十兵衛くんの着物はどれもすっきり色鮮やかな水色〜緑。フォーマルな時も普段着も色使いは同じで、生地は軽そう&安そうな麻みたいな風合いで、いつもよくはためいている。道三はじめ偉い人たちの着物は色は地味めでも、どっしり・しっとりした正絹でツヤがある。この差がなんか好き。
  • 菊丸のテロップが主人公、ヒロインに続いて3番目だった。芸人枠の癒しキャラだとばかり思ってたが、そんなに需要な役なんだ。どんなふうに絡んでいくんだろう。
  • 十兵衛くん、口軽すぎ、酒癖悪い。松永さまが意外に悪い人じゃなくてよかったな。このまま良い人のままのはずもないけど。
  • 帰蝶さま、男勝りな姫の感じがよかった。時代劇初出演だそうですが、いつもながらNHKのキャスティングは侮れない。

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ブログは最終回まで続けられるかわからないけど、番組は最後まで見続けられそうです。

 

 去年のは、主人公が東京に出るところまでは楽しく見ていました。その先は人が集まるシーンでは、いつもやかましいのが我慢できず、第2部の始まったところで脱落。もちろん怒鳴るキャラがいて良いが、全員怒鳴らなくてもいいじゃん。
でも勢いがあっていいと思う感覚も理解できるので、好みは人それぞれ。全員に好かれようとする作品は、結局つまらないものになってしまうしね。 

精霊の守り人 最終章

最終回が終わってしまいました。はっきり言って、精霊ロスです。

バルサやチャグムだけでなく、それぞれの登場人物に見せ場があって、きれいに物語が終わったなかで、一番重かったのは帝でした。原作では古い価値観から逃れることができなかった哀れな父という印象だったのですが、ドラマ版では、セリフのやり取りや表情から帝の人生の空虚なる重みがどっと押し寄せてきて、泣けてしかたなかったです。

最後の最後でやっと自分の人生を自分のものにできた。二ノ妃と真っ当な夫婦になり、自分は洪水に飲み込まれる王宮に残るという選択をすることで。そこに狩人のモンだけが無言・無表情で付き従うってのが、もうたまらん。ラウル王子とヒュウゴに負けず劣らす、こちらも萌える主従じゃないですか。

「山の上からこの国が勝つところを見よ」(正確な言い回しではないです)とシュガに言ったのが帝としての遺言ということになるのでしょうか。こんなことを言う人なら、愚かで無力な小心者の権力者のはずがない、ただ生まれによって背負わされた役割を全うしようと足掻いた人だったんだな。歴史や王宮システムの重圧や家臣からの期待を、私心を殺して幼い頃から一身に引き受けてきた。本当に神の子ならいいけど、生身の人間がやるべきことじゃないから、心が壊れてしまってもしかたない。二度も殺そうとした息子が魂をとばしてやってきて、ナユグと人の世の狭間で和解。長くはなかった人生の終わり間際で人になり、さらに本物の神になってしまいました。

原作通りではないけど、押さえるところはきっちり押さえて、連続ドラマとして映える展開に組み替えは見事でした。特撮も迫力ありました。ヤズノ砦は大きなスクリーンで見たいくらい。まさしくNHKの本気を見せてもらいました。

番外編の「十五の我には」はバルサの少女時代を演じた清原果耶さんが少女のうちに、映像化してくれないかなぁ。「夢の守り人」は少し改変すれば、新ヨゴの人々の後日談も兼ねられないだろうか。「虚空の旅人」も帝になったチャグムの外交デビューの話に改変できないかな。もちろん「炎路を行く者」も見たいです。NHKなら、良い感じに鈴木亮平さんに似た雰囲気の少年の俳優をきっと見つけてくるはず!