明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

「おちょやん」のこと

朝ドラは結構見てます。作品によって真剣に入れ込んで見るのもあれば、流し見る場合もあります。

で、「おちょやん」ですが、これは割と真剣に見てました。毒親持ちとしては、ここまでのクズ親父が出てくるドラマは、どうしても気になります。朝ドラはこと家族の問題においては、程よくマイルドに描かざるを得ないものですが、今回はかなり冒険してます。金曜日にどうオチをつけるのか、なかなか読めません。普通の朝ドラだと「どんなクズでも親は親だから」と最期を看取って終わるのでしょうが、それは無いだろうとも思っていました。

うーん……ちょっと期待しすぎたのかもしれません。朝ドラらしく普通に綺麗事で終わりましたね。
亡くなったお母ちゃんを間に挟んで間接的に千代はテルヲを許したってことよね。自分だったら、テルヲは憎むエネルギーすら出し惜しみしたくなる親です。許すどころか、まともに怒鳴ったり怒ったりするのも馬鹿馬鹿しいレベル。今週の放送分のテルヲの「千代のため」の言動の数々は、つまるところ良い親の真似事をして、心残りなく死にたいってことでしょう。(ああ、書いてて胸糞悪くなってきたわ。)で、娘に散々たかって甘えて、最終的には許してもらって……。なんなんだよ、おっさんには都合の良い甘くてぬるい展開じゃない?

現実なら、お母ちゃんの写真の隣にクズ親父の写真を並べて飾るなんて、ムリ。死んでくれたらホッとして、仏さんになったクズ親父と自分の過去に別れの涙の一筋も流して、静かに忘れていくような気がします。

朝ドラ的に明るいトーンで1週間を終わらせる必要があるなら、ラストはあの世でお母ちゃんと再会したテルヲが、喜劇タッチでしばき倒されるくらいの目にあってもいいじゃん。お前に娘夫婦のいちゃいちゃに口を挟む資格なぞないわ。