明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

おんな城主直虎/第38回 感想

今度こそ叩きのめされる回になるのかとビクビクしてたら、全然そんなことなかった!
どん底は34回の堀川城の惨劇だったのか。あとはもう、ただ上がるだけということでいいんでしょうか。

  • 単身、信玄の元へ乗り込む和尚様。すごい度胸だけど、領地の安堵と家名再興よろしく、なんて安直なお願いをして大丈夫なのか。と思ったら、武田をテキトーにあしらうための策だったのね。
    さらに念を入れて災厄を元から断つべく、信玄を毒殺した? お館様のために経を上げようと言ったり、唐突に生まれ変わったら何になりたいかと尋ねたりするのが不自然だった。信玄の答えが「みんなのためのお天道様になりたい」だったので、武田を単純な悪役にしないためのシナリオかもと考えたが、それにしては取って付けたよう。和尚様が信玄に対して「個人的な恨みはないが、井伊谷の平和のために死んでくれ」と思いながら一服盛ったと考えればすっきりする。そこまでのことではなく、そば近くにいて信玄の体調の悪さを見て取り、先はもう短いと断じての会話だったのか。
  • 信玄の死は氏真が笙の演奏でおばば様を召喚し呪い殺してもらった、というようにも取れる。けど、呪いとかって現実的ではないので、氏真の空気の読めなさと天然ぶりが、一周回ってしぶとさに繋がっているのを家康に見せるための場面でしょうか。で、信玄は今際の際に寿桂尼の幻を見ちゃうくらいには、後ろめたい気持ちを持ち続けていたのね。
  • 高瀬が武田の間者になったのは借金返済のため、ということが判明した。本当に借金があったわけじゃなくて、小さな高瀬をその気にさせるための武田の作り話かなという気がする。もし本当に借金があったとしたら、それが生活苦からできたものだとしたら、スケコマシに加えてクズ男と言われても仕方ないな、直親。
    それはともかく、直虎に全部吐き出すことができてよかった。
  • あやめ様と方久がこんなにかわいい夫婦になるとは。とりあえす手芸をやる者としては、惜しみなく高級資材を買ってきてくれるダンナ最高と言わざるをえない。(安い材料で見栄え良く作ろうってのもゲーム感覚で楽しいですが、上質の材料はただ目の前にあるだけでテンション上がるのだ。)
  • 家が燃やされて灰になっても肥やしが撒かれたと思えばいい、という人々のポジティブさを見習いたい。
  • 以前、和尚様は直虎に城主になることを選ばせてしまった、と言った。でも最初から思い返すと、幼いおとわの将来の夢は父上の後継として城主になることだった。直親の竜宮小僧でも饅頭のスペアでもいい、井伊谷のために働くことが直虎の望みで生きる意味なのだとすれば、この土地を離れられるはずがなかった。そういう女子を丸ごと肯定してくれる龍雲丸は大した男だ。待たなくていいと言われても、ずっと待ってるような気がする。
    中村屋が別れのラブシーンを見てたわけだから、仕事にかこつけて会う機会を作ってくれたりしないかな。