明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

おんな城主直虎/第41回 感想

直虎が城主になった前後からの出来事がいっぺんに思い出されました。1回も逃すことなく見続けてよかった。 

  • いつの間にかノブと打ち解けて話が弾む万福。これは紛れもなく玄蕃となつの遺伝子だ。政次もそつなく会話できるかもしれないが、初対面であんな楽しげな雰囲気は作れないよね。
  • 15の健気な息子……って、どの口が言うんだ。万千代ってば、都合良く大人になったり子供になったり、難儀なことじゃのう。まあ、自分で自分のことを息子といってるということは、これだけ悪態ついても「殿も父上」という認識は変わっていないところはかわいい。
  • しかし、万福が一緒で良かったな、万千代。一人だったら今頃、返品されてそう。松下の後継は直久と決まったし、もう返品されても帰るとことはないぞ。
  • 高瀬の言うことにはしっかり耳を傾ける近藤殿がかわいすぎた。娘に甘い父の見本のよう。
  • 直虎を名乗って城主になる時、次郎は「直親の現し身になる」と言った。41回を見ていて、今は政次も取り込んで、幼なじみ3人組で一つの命を生きているような感じがした。政次の処刑で片方の翼を失って空は飛べなくなったかもしれないが、大地に根を張って生きている。
    33回以降、直虎が政次について話したのは、辞世の歌が届けられた時だけだったと記憶している。でもこれ以上、劇中で語る必要はない。先週、但馬は家に帰ると笑っていた(辛いお勤めだとしたら、家では愚痴や不機嫌顔でしょ)と、なつから聞いたし、直虎の行動の中に政次は確かに存在しているのだから。政次への気持ちは、無理に台詞にすると陳腐になってしまいそう。
  • 一通の書状で近藤殿への筋を通し、万千代の暴走を阻止し、六左が功を上げる機会を作った。誰も不愉快にならず損もせず、きれいに収めて見せた。昔の材木騒動では突っ走ることしかできなくて、悲劇の遠因を作ってしまったが、今は立派な殿だ。きっちりしているけど堅苦しいわけではなく、優しさと思いやりにあふれていて、直親と政次を我が身に取り込んだ直虎が、たくさんの経験を積んだ果てに行き着いた領主の形だ。
    唯一、万千代だけは不愉快を通り越してバーサーカーになったけど、まだ半人前なので、ここでは人数に入れません。いつか殿の思いを理解できる時が来るんだろうね。
  • 直虎の書状を持ってきた方久と、それに対峙する家康の場面はしみじみと泣けた。堀川城については双方とも後ろめたさや自己嫌悪、悔しさを腹の底に抱いている。でも二人とも今さら言っても仕方ないことは口にせず、方久は真っ直ぐに家康を見つめ、静かに民の安穏だけを語った。

六左が生き生きと働く材木の切り出し場面で、清々しくも暖かい雰囲気で終わったのに、予告がアレですよ。
小姓のお勤めを余すところなく描くってことですか。日曜8時(42回は7時10分だけど)にあれって、長篠の戦いも吹っ飛んでしまう破壊力なんですが。