明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

おんな城主直虎/第29回 感想

しのと虎松の回でした。直親にすけこまされ同盟の直虎と張り合う必要がなくなって、しのは憑き物が落ちたように感じました。

  • 直親も先走りして墓穴を掘ったので、大丈夫か直虎と思ってたら、やはりしくじった模様。人質お願いに直虎が対面した時のしのの正論が突き刺さる。つい突っ走ってしまうところは井伊家の血筋なのか。
    すっかりできるお方様になったしのだけど、頭を下げようとする直虎のでこを手のひらでピシッと押し返す仕草はコミカルで、昔の彼女を思い起こさせる。この場面が変に湿っぽくなりすぎなくて、いい感じ。
  • しのが人質にならずに済む方策を考える虎松と、その話に耳を傾ける直虎。お堂の前に座り込む二人は、仕草も表情もなんだか妙に似ていて、親子というより姉弟のように見えた。
  • 本当は嫁ぎたくない、と虎松に語ってみせることが、しのが最後に最愛の息子にしてやれる教育でした。そして、嫁ぐことが直親の志を継ぐことだ、というセリフで涙腺決壊でありました。
  • 徳川が攻めてきたら城は明け渡すが兵は出さない、戦で民百姓を一人たりとも殺させないと言う直虎。出家して竜宮小僧をやって、桶狭間があって、家中に男子がいなくなり、徳政令拒否から新しい産業を興して、龍雲丸と出会って……と、これだけの積み重ねがあるから、綺麗事で言ってるのではない、現実を見据えた目標なのだとわかる。たぶん直虎の性格からして妥協したりはしない。だからその代わりに差し出されるのが政次、とか?

しのとなつ、やっぱり姉妹だったのね、と納得。しのにとっておとわの存在がどれほどプレッシャーだったのか、思い知らされた回でもありました。