明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

おんな城主直虎/第34回 感想

井伊谷という小さな世界からはひとまず嵐は過ぎ去りましたが、外は大変なことになっています。

  • 政次の命を最も有効に使うためには、直虎自身が直接手にかけるのがいい。碁を指すときのように理詰めで考えた結果だが、心情的には受け入れ難いことだったのね。よくよく考えれば、あの時に理性で、涙を見せるどころか鬼の形相で奸臣を討つ領主を演じきっただけでも大変なこと。
  • 政次の最期の記憶が失われている状態は、頭が言うようにある意味幸せかもしれないが、長い時間をおいて全てを思い出したとしたら、直虎の性格なら後々、無為に過ごした時間を悔やみ、己を責めるのではないか。鈴木殿によって牢に残された辞世の歌が届けられたことで、正気に戻って泣くことができてよかった。
    でも、気がすむまで悲しんだり悼んだり悔やんだりする暇もなく、気賀が大変なことになって飛び出していく(元の直虎らしく)わけですが。猪のように突っ走ってる間に、立ち直るきっかけをつかむのが彼女らしい気もする。
  • 徳川の陣で度々、常慶が映るので思い出したが(いろいろありすぎて「第29回 女たちの挽歌」がはるか昔の出来事のよう)、井伊の立場で見ると、しのを人質に出したのに踏みにじられ、濡れ衣で家老も失った。近藤殿の立場では井伊に舐められっぱなしは我慢ならないだろうし、領地拡大は当たり前の願望だろう。が、今のところ戦のコマとして使えるから目こぼしされてるだけで、勝手に暴走して徳川のメンツを潰したのも事実。
    井伊が盗賊を庇ったり、仏像紛失事件で相手をやり込めたりしたことが巡り巡って現状をもたらしたとすれば、近藤殿もどこかでこのツケを払うのだろうか。
  • 流れに乗せられて訳のわからないまま、誰にやられたのかも知らないまま虐殺される気賀の民と龍雲党。大河で一方的な大量虐殺シーンて、見た記憶がないのですが。悲しいとか辛いとか思う前に、ただ呆然とした。
  • 直虎が龍雲丸を槍で刺す映像の意味が、分かるような分からないような。ずっとモヤモヤしてます。次回を見たら分かるのだろうか。
    直虎から見たら、殺生という行為に対する嫌悪が見せた悪夢なんでしょうが。

予告で坊主になって憑き物が落ちた感じな方久は癒し担当なのか、それとも何かやらかすのか。変に欲がなくなった方久は見たくないような気もします。