明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

おんな城主直虎/第3回 感想

第3回を見て、今年の大河ドラマは何一つ思うようにならなかった・できなかった人々の群像劇なのかも、という気がしてきました。

井伊家は最終的には勝ち組でも、おとわ個人はままならない人生を歩んだ人だし、ここまでの登場人物は、ほとんど思い通りにならないまま退場ですよね。

  • 直平に誘拐された上に「弟も誘拐しないとダメだよ」という鶴丸も、今川を乗っ取るつもりで龍王丸と結婚したい瀬名も闇を持っている。いい家に嫁入りしたい野心はいいが、瀬名のは母の闇をもろに受けてのことだから重苦しい。で、この子たちは辛い最期を迎えるというのを、見てる方は知ってるからますます辛い。
  • 蹴鞠シーンがまるで一昔前のスポ根マンガだったおとわ。それなりに知恵も回るし、気丈でガッツのある姫。心に闇は欠片も持っていない。子供らしく無邪気。人の心の闇や自分の浅はかさを思い知るのは、これからなんだろうな。
  • とはいえ鶴丸がああだし、亀もあんなだし、ヒロインまで空気読んで小賢しいとドラマ全体が暗くなりそうだから、子供らしい子供でいて欲しい。でも今のところ、鶴丸の行く末が一番気になっている。
  • 姫が人質にならずに済んで、とりあえず良かったかもしれないが、代わりに井伊さんをボロボロになるまで使い倒す気でいる今川さん。飴→鞭より鞭→飴にしといた方が何かと使いでが良さそうだし、効果的よね。
  • スポ根蹴鞠が冗長だったので飽きられてしまい、その後の今川さんの黒い会話シーンをちゃんと見てもらえなかった気がする。そのせいでネット上の意見が割れている。
  • 南渓和尚と佐名様は腹の底に色々と抱えながらも現実を生きてるのに、その父上の直平さんは、なぜ単純で戦ドリーマーで血の気が多いのか。

「思うようにいかぬ時、いかに振る舞うか」というとり様@真田丸の言葉を、なんとなく思い出したのでした。