明日の雲ゆき

最近は大河ドラマの感想ばかりです。

「ガンパレード・マーチ2K 5121小隊帰還」を読み終えて

しばらく小説版をチェックしていなかったら、続きが出ていた。で、とりあえずタイトルの1冊を購入。

 ガンパレード・マーチは私の心のゲームだ。発売直後に購入して、プライベートな時間を全てつぎ込み、何かに取り憑かれたサルのように何周もプレイした。バグはあるし、当時のCGレベルを考慮してもあんまりな出来のグラフィックだし、時々フリーズすることもあったが、そんなの関係ない。普通のゲームのように戦闘に勝ってもいいが、負けたら味わえるストーリーもある。誰かをヒーローにするために裏方に徹したり、嫌われキャラになってみたり。プレイするたびに妄想を掻き立てられるようになり、遂にはあんまりなグラフィックでゲーム内の戦術画面では地図上に三角形(自軍と敵が色分け三角形で表されている)が散らばっているだけなのも「リアルっぽい感じがするー」と思えるまでになった。いえ、本物の戦車のモニターがどんなのかなんて知らないですけど。
いちいち説明しすぎないセリフやイベントの積み重ねで、プレイヤーの数だけストーリーが出来上がっていくところが好きだった。

シリーズ物でも大作でもない、15年も前に発売された地味なプレステゲームの小説が、未だに続いているのはすごい話だ。小説版はずっと買い続けてきたが、数年前からゲームで表現されていたシビアな雰囲気が薄くなり、展開もパターン化していたので、あまりマメにチェックしていなかったら、1年弱の間に4冊も続きが出ていた。

この話を含めて、結局アメリカ編は話の全体からすると、寄り道的な感じだった。日本以外がどうなっているかが描かれて、世界は広がったけど、読後感は北海道編とあまり変わらなくて、お約束の展開だった。でも、どうやら次が最終シリーズになるらしいので、こうなったら最後まで揃えるよ。アマゾンなどのレビューをチラ見したら、しばらく忘れていたガンパレらしいギリギリな展開があるようだし。